プロフィール

働きたくないアラフォー子供部屋おじさん。
音楽専門卒→フリーターバンドマン、夜勤15年→無職へ。
2021/12/1から無職ニート生活。
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話し相手がいないからここに描く。

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『竜とそばかすの姫』が「いや、そうはならんだろ」の連続だった件

映画

2021年の細田守監督の映画
『竜とそばかすの姫』を見ました
どうやら地上波初放送も
決まったみたいですが
ぼくはWOWOWの方で見ました

率直な感想としては
見て良かったなってギリギリ思った
って感じですかね

ネタバレありの感じで書くので
気にされる方は読まないでください

竜とそばかすの姫

50億人以上が集うインターネット仮想世界〈U〉と出会った女子高生を主人公とした物語。歌姫のベルというアバターで〈U〉に参加し、その歌声でたちまち世界に注目される存在になっていく一方で、忌み嫌われる竜の姿をした謎の存在と出会うさまが描かれる。

竜とそばかすの姫 – Wikipedia

まあなんというか、
簡単に言ってしまえば、
現実では鬱屈している主人公が
仮想世界で自信を取り戻して
現実に帰っていく
っていうストーリーです

すごくありふれたもののような
感じがしますが、現代のネット世界を
そのまま反映しようとしている作品っぽくて
なんかタイムリーな感じがしました

簡略化されすぎているネット世界

ぼくは細田守監督の映画は
ハードディスクにはほぼほぼ
溜まってるんですけど、
なんだかんだ見ているのは
『時をかける少女』だけなんですよね

なのでどんな監督なのか
いまいちイメージしないで見たんですけど、
この映画は分かり易すぎて
心配するくらいわかりやすい内容

なっていました

それが顕著だったのは
モブたちの存在感ですね

陰キャ女子の主人公が
イケメンと手を繋いだだけで
クラスのLINEが炎上している感じとか、
突如現れた歌姫ベルに対して
今まで君臨していた歌姫が
すぐに僻んでる感じとか、
竜を一方的に避難する人々がほとんどで、
応援するのは子供たちだけとか、
なんかネットの蠢き、
つまりはモブの人々の心を
簡略化して描いていました

ちょっと単純化しすぎてて
ミスリード感もあるというか、
「はいはいこっちに持っていきたいのね」
感が強かったんで、
もしかしたらどこかで
大どんでん返しがあったりするのか
と思ってみていたけど何もなかったです

まあどんでん返しはなくてもいいけど
なんかね、このシーンを描きたいから
こういうふうにキャラを動かしていきますよ
っていうシーンの連続
に見えたんですよね

世界の複雑性を簡略化して捉えるのは
大事なことだとも思いますけど、
こんなに簡単にしちゃう?
っていう感じで、
どうも作品の世界に感情移入できなかったです

「いや、そうはならんだろ」の連続だった件

ずっと頭に思い浮かんでいたのが
「いや、そうはならんだろ」
っていう言葉でした

まず竜が50億人の世界で一人で
暴れ回ってるなんて設定が
どうも納得いかない
あれだけ仮想空間の住人から
一方的に非難される存在だとしたら
とりあえずアカウント停止、
いわゆるBANにしちゃって
終わりだろ
って感じです

竜の存在自体に疑問を持っちゃうから
物語に入って行けませんでした

仮想空間って言っても
スマホアプリの一つだったから、
民間がやってるサービスな訳で
(まあそれで全世界50億人使用だから
最初からファンタジーで見ろってことか?)
竜への一方的な
仮想現実での非難よりも先に
なぜアカBANしないんだと
現実の運営会社に非難がいくはずです

利用規約はあるはずだから
それに則ってるってことなの?
その辺のラインがよくわからんので、
竜がなんか一人だけ強くて
暴れ回っていても、
あの世界でのリアリティすらないし、
んでそれに反発する正義の集団とかも、
こんなわかりやすく正義に酔ってる
アホいる?っていう感じだし、、
運営側でもないそいつが
アカウントのリアル本人を特定できる権限
を持っているってのが
設定に無理があるどころの
騒ぎじゃない
ので全く入って行けない

いやーなんかねーいちいち
「そうはならんだろ」
の連続なんですよね、、

ラスボスっちゃラスボスな
竜のDV親父の存在とかもねー
その前になんかインタビューで
出てきていたから、
だとしたらもっとその情報が
ネット上にあるはずだし、
そんなアカウントの視聴者数が
一人だけってのは50億人世界じゃあ
流石にあり得なすぎるし、
あの辺の解像度が低すぎて
なんかどうなんかなぁって思いますよ

やりたいことはわかるんですけど
そのためのミスリードが
多すぎる気がしました

でもまあ基本的には
『竜とそばかすの姫』は
勧善懲悪な世界なので
子供向けの映画ってことなんすかね

それならありなのかな、
ああいうわかりやすい設定は

まあ成長物語って捉えると
まあいいんですけど、
ネット世界を全て悪い方に
助長した状態で描いている感じで
「いやそんな簡単な世界観じゃないだろ」
っていう風に見えて
物語に全然入って行けませんでした

ラストシーンはすごく良かった

まあ映画にはなかなか入って行けない
感じだったんですけど
ラストシーンはすごく良かったです
あそこはエモかった

この映画はとにかくあのシーンが
描きたかったんだろうなと思います
物語としては既定路線で普通なんだけど、
あの圧倒的ビジュアルのクオリティが
ぼくは好きでした

ベルが歌う仮想空間のステージが
なんか地平線が広がっていくみたいで
綺麗ですごく良かった

モブキャラたちも
中身は薄っぺらの存在だけど
ビジュアルは見ていて楽しいので、
あのシーンでだけは良かったですね
ベルが金色の野に降り立つ
ナウシカ状態でした

そのほかにも冒頭の仮想空間の感じとか
スピーカーを積んだクジラとか
ビジュアル的には色々凄かったし、
曲も結構良かったので
見て良かったなって思いました

映像表現は抜群に良い映画だと思いました

おわりに:もっとファンタジー寄りにしとけば良かったのかな

現代のSNSネット文化が題材の割に
色々簡略化されすぎていて
入ってこない映画でした

でもこのくらいわかりやすい方が
世界で翻訳されてもわかりやすくて
ヒットしたりするんかなとも思いました

あとはキャラをリアル寄りにしないで、
もっとこうアンパンマンのカバオくんとか
みたいなのが主人公の世界観で描けば
教育的にもなんか普通に
いい作品にはなるような気がしました
ファンタジーにして対象年齢を
下げた方がいいんでないかと

iphoneの懐かしいホームボタンを
描くようなこだわるディティールがあるから
照準を結構リアル寄りに絞って
見てしまう
んですよね
それがなく最初からファンタジーなら
良かったかもなと

仮想現実って今タイムリーだからこそ、
今の現実を持ってして見てしまった結果、
流石にそれは世界を簡単に
切り取りすぎてない?
って思いました

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