いよいよアジアカップが始まりましたね!
日本代表は初戦のトルクメニスタン戦を3-2で勝利しました。
「トルクメニスタン?強いの?多分楽勝じゃん」ってぼくは思っていたんですが、日本は先制されて意外にも苦しんだ試合でした。
ここではトルクメニスタン戦レビューをしていきます!
トルクメニスタン戦の日本代表スタメン、スタッツ
ぼくは先にTwitterでスタメンを知って、センターバックが3人いたので「おお森保ジャパンついに3バックか」と最初に思いました。
しかし、蓋を開けてみると4バック。本職センターバックの冨安がボランチに入っていました。
日本3-2トルクメニスタン
72’南野拓実→北川航也
ゴール:大迫56′,60′
堂安71′
ザ・アジアの戦い
よく、ワールドカップの戦い方とアジアの戦い方は違うと言いわれます。どういうことかというと、簡単にいえばチャレンジャーかチャンピオンかの違いです。
ワールドカップの場合、日本は下から数えた方が早いです。ほぼほぼ「勝てば大金星」という立場です。失うものがないので吹っ切れて戦える立場です。
一方、アジアでは優勝経験豊富なチャンピオンです。勝って当たり前、とりあえず決勝にはいくべきというレベルですね。負けられない立場です。
今回はアジアカップなので相手はほぼ格下。日本の方が上だと認識して戦ってくるチーム相手の試合です。やはりというべきか、トルクメニスタンは5-4-1という守備固めのカウンター狙いできました。
トルクメニスタンのアグレッシブな5-4-1
トルクメニスタンは最終ラインに5人を並べてスペースを消し、中盤も4人でしっかり守ってきました。
後ろに人数をかけてスペースを消しながら、ボールに対するアプローチはアグレッシブでしたね。
スペースがないので日本の選手のパスは速いパスじゃないと通りません。
スピードのあるパスのトラップは難しいです。ということで、早いパスが通った後のトラップのところをトルクメニスタンは狙っていて、日本はそれに苦戦していました。
日本の攻撃が繋がっていかない
ボランチで配球役の柴崎が前を向いて縦パスを入れるシーンが多かったですが、そのパスの後が狙われていてなかなか攻撃が続いていかなかったですね。前半は特にそうでした。
このため、攻撃が繋がっていかずに単発になっていたし、シュートまで行くシーンは少なかったです。
基本は日本が相手陣内に押し込む形でしたが、トルクメニスタンのアグレッシブな守備が決まっていたのでカウンターも結構くらってしまっていました。
サイドから攻められない日本
解説の松木さんがしきりに言ってましたが、日本はサイドから攻撃をしたかったですね。トルクメニスタンは最終ラインに5人もいるので、その5人をうまく広げてスペースを作るためには、サイドの幅を広く取る攻撃が必要になります。
しかし日本はサイド攻撃ができていなかった。なぜか?
これは左サイドの原口のポジショニングがあまり良くなかったんじゃないかと思います。
日本の左サイドといえばサイドバックの長友のオーバーラップです。無尽蔵のスタミナで、駆け上がってくるタイミングも良くて日本のストロングポイントですよね。
しかし、長友がサイドを駆け上がるシーンはあんまりなかった気がします。とくに前半ですが、長友の上がるスペースに原口がいたんですよね。
原口は左サイドでかなりワイドにタッチライン際にポジションをとっていました。これはこれで相手の5バックを広げる効果はあると思うんですけど、広げた分の中のスペースを使える選手はいませんでした。
長友がレアル・マドリードのマルセロみたいなプレーができれば、その中のスペースをうまく使えるんでしょうが、長友はタッチライン際で輝く選手です。長友はオーバーラップできずに低めの右ミッドフィルダーくらいのポジションでその走力を活かせずにいた感じでした。
じゃあ右サイドはどうかというと、堂安が中で勝負してサイドは酒井宏樹という住み分けはきちんとできていて、バランスとしては良かったと思います。ただ、そもそも酒井宏樹がタイミングよくオーバーラップするイメージもあんまりないんで、まあいつもの感じ、というバランス。
引いた相手を崩す手数
日本代表はまだ監督が変わったばかりというのが大きいんでしょうが、攻撃の連動性がなかったですね。
先に書いた左サイドの原口と長友の関係もそうですし、中央で互いに動いてスペースを作る動きだったり、斜めに走ってきてディフェンスの目をそらすだったり、引いた相手に対する手数を全然持っていないような感じがしました。
あとは欧州サッカー(とはいえぼくはリーガで主にバルセロナの試合ばかりですが)でよく見られるような、スピード感のあるサイドチェンジがなかったですね。
日本がサイドを変えるとき、どーんと一発蹴れば良いのに、ショートパス3本くらいちまちま繋いでサイドを変えていました。これだと相手は対応が楽です。準備する時間が十分にあります。
やはりこれはボールコントロールのテクニックの問題になってくるんだろうなと思います。速くて長いボールを蹴る、だったりそれを止めるという技術が必要になってきますね。
自陣に引いて守る相手にはミドルシュートやサイドチェンジなどの攻撃のバリエーションが必要になってきます。
あとはドリブルも効きますね。ここは中島翔哉の不在を感じました。このスタメンで中島翔哉が入っていたら試合内容はガラッと変わったんじゃないかと思います。
中島が入れば、サイドで受けて中にドリブルするだろうし、それならその空いたサイドのスペースを長友が使えます。で、中島なら相手一人くらいなら抜ける力があります。
この試合に出ていた選手の中でも、中島のように「あいつならこういうプレイをする」というわかりやすい個性があるともっと良かったかなと思いました。
その個性を生かすために動く中で選手間の連想性が出来上がってくるはずです。
アジアカップでの戦い方を見つけてほしい
大事な初戦を勝利で飾った日本代表。優勝候補の韓国とオーストラリアもそう簡単には勝てていない中で日本も同じように苦戦しましたね。まあ、やはりアジアの戦いは厳しいというところなんでしょうか。
アジアカップの試合、特にグループステージの段階では、日本の方がボールを持てる展開になることが多そうです。となると引いた相手に対する打開策、手数がもっと欲しくなってきますね。
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