プロフィール

働きたくないアラフォー子供部屋おじさん。
音楽専門卒→フリーターバンドマン、夜勤15年→無職へ。
2021/12/1から無職ニート生活。
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話し相手がいないからここに描く。

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【読書感想】ちきりん『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』

ちきりんさんの『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』という本を読みました。

この本は、健康寿命が伸びてきた今の時代に、新しい働き方を提案している本です。主に、企業に就職して働きつつもちょっと未来に不安がある、という人に向けた本ですね。

この本の結論は、『人生は二回、生きられる』ということです。サブタイトルにもなっていますね。
この考え方が面白いなあと思ったので、ここで紹介できればと思います。

これまでの社会とこれからの社会

年金受給年齢がどんどん引き上がる中で、今の若い世代は70歳まで働かなければならない可能性も高いようです。
そうなると、「この仕事を70歳まで続けるのか、、、」という絶望感が湧いてきます。

そんな中で今の時代は、Youtuberの「好きなことで生きていく」に代表されるように、インターネットの普及で働き方の幅はかなり広がっています。ぼくのように何にも考えないで生きていても、この時代を生きていれば肌感として感じます。

細かく見ていくと、IT革命の影響が出始めているということが言えるようです。今、産業革命期に起きたような大きな働き方の変化が起き始めていると、この本の中で語られていました。

<産業革命後に起こった変化>

農業などの先祖代々続けてきた仕事

工場労働者へと働き方はシフト

所得が増大し消費ブーム

産業革命後にはこのような働き方、生き方の変化が起きたようです。この時代では変化についていけない人が貧困層になったと。

この変化からは、今の今まで大きくは変わってきていなかった。これがIT革命によってまた大きく変わり始めている、そんな時代が今の世の中だとちきりんさんは言っています。

緩やかな変化、どちらにつくか

ただ、だからと言ってIT革命の時代に合わせて急に働き方や生き方を変えるのは難しいですよね。特に、しっかり勉強して大学を出て就職活動戦線で戦って企業へ就職してこの会社で一生働くんだと考えている人にとっては難しいんじゃないかと思います。

苦しんでつかんだ安定なので、早々手放せないわけです。とはいえ、その安定も約束されない時代なので、「このままで良いのか」という疑問は残ってしまうんです。

時代の変化といったものの、そんなにバチっと急に変わるものでもありません。緩やかな変化なので自分はどう動こうか、なかなか選ぶのは難しくなってきます。

40〜50代は旧来の働き方でも逃げ切れるんだろうと思いますが、30代以下になってくると年金のことも考えると問題は山積みのような気がしてきますよね。未来になんとなく不安を持ってしまう時代です。

人生を二回生きるって、どういうこと?

さて、そんな時代に、この本が提案している考え方が「人生は二回、生きられる」です。これは

一生のうちに2パターンの職業人生を送るつもりで働く

という考え方です。
具体的には20代から40代までを前期、40代以降を後期と捉えて、40歳のタイミングで新たに職業を選ぶというものです。

「働く」ということをこう捉えると、最初の就職活動の重みが軽減されます。「この会社で一生過ごす」という風には考えないからです。

この働き方を旅行で例えていたものが面白かったのでここで紹介します。

 海外旅行を例にとって考えてみましょう。たとえば初めてパリを訪れる場合、行きたい場所はほとんどみんな同じです。エッフェル塔や凱旋門、セーヌ川クルーズ(中略)
性格や趣味や価値観が全然違う人たちでも、なぜか最初の旅行に関しては、全員がほぼ同じコースを望ましいと思うのです。
 でも再びパリに行く機会があるとなれば、どうでしょう?またみんな同じ場所に行きたがるでしょうか?そんなことはありえません。今度は、できるだけ多くの美術館や博物館を回りたいと思う人、グルメを楽しむため、ミシュランガイドを元にレストラン巡りを計画する人、ノミの市を巡って骨董品を集める人や、パリを離れてワインの名産地を訪ねる人もいるでしょう。
 最初の旅行を経たことで、自分は何が好きで、反対に、何にはあまり関心がないか、それぞれの人が理解できています。ルーブル美術館なんて広くて疲れるだけだったというなら、二回目の訪問時には、例えどんなに有名なところでも、巨大美術館を訪れる必要はありません。

『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』第三章より

つまり最初の就職はパッケージ旅行と捉えて、自分に何が関心があるのか見極める期間として準備して、二度目は自分に関心のある業種へ転職するという考え方を提案しているんですね。

これまで就職する、働くということを、20歳そこそこで選んでいたんです。そんなの、社会に出たこともない若者にとっては土台無理な話です。

今の時代は転職ありきで就職して、二度目の就職の時に自分の好きな職につくための準備をすれば良いと。

ちきりんさんの提案は、働き方が緩やかに変わっている今の時代で具体的かつ現実味があるものだと思いました。

未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる

ちきりんさんの『未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる』は、

  • 人生の時間が増えて長く働くことになる
  • だったら辛い仕事より楽しい仕事、好きな仕事についたほうが良い
  • そのためには現実的にはどうしたら良いか?

ということが書かれている本です。時代の変化も相まって、好きなことを仕事にできるチャンスは増えていますね。そのための準備はしっかりしようという提案がこの本にはあります。

特に終章「オリジナル人生を設計するために」ではキャリア形成のための具体的なメソッドが紹介されています。これがどんな職種の人にも通じるもので、勉強になりました。

ちなみに、この本では40歳で2回に区切るということを提案していますが、それはちきりんさんがそうであったというだけで、別にどこで区切っても良いし、そもそも2回でもなくても良いですよね。

大事なのは好きなことを見つけて、それを仕事にするために考えて準備しておくということかなと思いました。今それができていないくても、その準備をしながら働くと。

そうすれば未来への不安というよりも、期待の方が大きくなって楽しく人生を送れますね。

正直なところ、そもそも働きたくない人間であるぼくにとっては意識の高い話が多かったんですが、面白い本でした。

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