メッシ頼みのダメな組織【ラ・リーガ19/20 27節 バルセロナ×ソシエダ】

前節のクラシコ敗戦から1週間、ラ・リーガ27節バルセロナ対レアル・ソシエダはメッシのPKでバルサが1-0で勝利しました。

クラシコ敗北を引きずっているというか、今の体制の不安定さを感じる試合でした。

ソシエダ戦、バルサのスタメン

バルサはメッシがフリーマンの4-2-3-1のような形になっていました。

ブレイスウェイトが初先発、センターフォワードではなく左サイドアタッカーで、守備時は左サイドハーフの位置まで下がっていました。

アルトゥールがここへきて怪我で離脱、アルトゥールもわりと怪我がちな選手ですね、、

ポゼッションは無理、ショートカウンター

この日のバルサのポゼッションはうまくいっていませんでした。ラインが高くコンパクトなソシエダのブロックに攻めあぐねていましたね。

テア・シュテーゲンからのビルドアップも五分五分な感じ、出しどころがなくなったときの前線のロングフィードはほぼほぼうまくいきませんでした。ブレイスウェイトも収めるタイプの選手ではないようですね。

ただ、ソシエダもゴールキーパーからショートパスでポゼッションしてくるため、そこを奪ってからのショートカウンターが形になる感じがありました。

バルサのポゼッションは各自がボールを持って顔を上げて出しどころを探している感じでした。テンポが出てこない。なんかデザインされていないんですよね。

メッシにボールが入った時以外あまり周りがあまり動かない、バルサの悪い状態の時って感じでした。

メッシ頼みのダメな組織

中盤でボールが落ち着かないので、メッシが中盤まで降りてくる形が前半のわりと早めの時間帯で起こりました。

メッシとジョルディ・アルバ、メッシとブスケツ、メッシとラキティッチなど古株とのコンビネーションは形になるなって感じでしたが、単発な印象。やはり3人目の動きまで連動しないとバルサっぽく完璧に崩す形までは至りません。

なんとなく印象ですが、バルサがアルゼンチン代表化している感じがしました。完全にメッシだのみなんですよね。

これ、周りの選手も悪いですが、メッシはどうなんだろうとも思いました。メッシは前節試合中、グリーズマンにブチ切れていました。メッシにあのキレ方されたら精神的に結構残りそうだなーって思ったんですよね。

で、メッシに気を使うプレーが、結果的にメッシ頼みになってしまってる気もしました。その、メッシ頼みとメッシに気を使う、は紙一重だと思うんですよね。

この辺りをわかって、選手以外の第三者がデザインして行かないと難しそうな気がします。

インタビューでメッシが今はイニエスタやチャビがいないから自分が中盤に下がってチャンスメイクするって言っていましたけど、「できないんなら俺やるよ、俺がやった方が早いよ」で周りが育って行かない組織っぽいなあと思いました。

会社などの組織でも、できることを、早くできるからと言ってすでにできる人がやってしまって後輩が経験を積むチャンスがなくなっている状態ってありますよね。

もちろん、メッシは年齢と共に縦へのスピードは衰えていると思うので、プレイスタイルを変えていくべきだと思います。

でも、メッシの変化と共にチームの選手層のバランスがうまく調整できていないというか、、まあこれはメッシってよりはチーム作りをする側の問題でもあるしなあ、、

年々メッシの負担が増している状況は、このまま続いていきそうですね。

交代のグダグダ感

リードした後半の遅い時間帯で、またクラシコの後半みたいにグダグダになっていました。

右のグリーズマンに変えてファティだったので、一瞬嫌な予感（ファティは左アタッカーの選手）がしたんですがブレイスウェイトが右に回って、ファティは左に入りました。

ここは良かったけど、その後すぐに守備固めでブレイスウェイトに変えての左サイドバックのジュニオルだったので、結局ファティは右に回っていました。

キケ・セティエンはポゼッションを標榜しているはずなのに、リードすると最後は元気な選手で気合いで守る、みたいな感じにしますね。まあ最初からポゼッションがうまくいっていないから難しいけど、リードしたらポゼッションで時間を使うのがうまいバルサ、というのはもう難しいんでしょうか。

ブレイスウェイトが後半に消えていたので、もっと早い時間帯でブレイスフェイトに変えてファティが見たかったです。リキ・プッチも見たかったですね。

おわり

勝ち点3をゲットしたのは良かったですが、ホームのカンプノウ、ソシエダは中2日アウェイ状態ってことを考えると先行きが不安になる試合でした。

個人のクオリティの差でなんとか勝っているって感じです。