プロフィール

働きたくないアラフォー子供部屋おじさん。
音楽専門卒→フリーターバンドマン、夜勤15年→無職へ。
2021/12/1から無職ニート生活。
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話し相手がいないからここに描く。

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【芸人のネタの源泉】なんでもない話を笑いに持っていく技術がすごい【深夜ラジオ】

お笑い

ラジオの『ハライチのターン』が最近おもしろいなーって思って日記を書こうとしたんですけど、いろいろこんがらがって長くなってしまいました。暇な人は読んでやってください。

書きながら考えているから、ぐっちゃぐちゃな内容になっちゃう

『人志松本のすべらない話』って面白いですよね。かれこれ15年以上続く人気のお笑いコンテンツです。

今や当たり前に定着した番組ですが、始まった当初は明石家さんまが「すべらない話をするのが芸人なんだから当たり前、何も新しいことじゃないのに、何を世間は騒いどるんだ」みたいなことを言っていたんですね。批判とも取れるような発言だったのでよく覚えています。

確かに、さんまが言うように芸人がトークですべらないのは当たり前といえば当たり前です。すべらないからこそ芸人になれているわけで。

ただそれをテレビのパッケージとして見やすく切り取ったのがこれまでになかったんですよね。

松本人志が作った『すべらない話』は、先にすべらない話って言ってしまうハードルの上げ方だったり、どこかバトル感ある演出だったり、芸人のトークのパッケージ化が優れた番組だと思います。それが今までにないものだったからこそ価値があって続いていると思います。

大喜利、すべらない話、面雀などなど、松本人志は笑いのパッケージ化がうまい

以前どこかで千原ジュニアが松本人志の笑いは野球的だと言っていて、その見方を聞いてさすがだなと思いました。

すべらない話の番組構成って野球で打席に立つような感覚なんでしょうね。バッター全員にバッターボックスに立つチャンスがあるのと同じように、すべての芸人に平等にチャンスが与えられる仕組みです。

普通のお笑いのトーク番組だと、流れが大事です。急にすべらない話をしても、その話がどんなに面白かったとしても、その前の空気によって面白さが全く変わります。

だから、自分が持っている鉄板の話をその場の空気に合わせて変化させる必要があるんですね。これは明石家さんまの番組の笑いで、千原ジュニアは明石家さんまの番組はサッカー的と言っていました。いや、ほんと言い得て妙だなと思います。

とすると日本のお笑い番組ってずっとサッカー的だったのだろうと思います。そこで松本人志の野球的笑いの仕組みが出てきて、芸人のトーク力が野球のように個人の能力として見えやすくなってきた。

準備したものを自分が面白いと思ったそのままの状態を変えずに喋れる場が『すべらない話』です。芸人側としたら、自らの純粋な力を出せる枠組みが一つ増えたのかな思います。

誰もが一つや二つは持っている、すべらない話を披露するのが『人志松本のすべらない話』です。初期の頃はそうだったと思います。「そんな面白い体験してるの?」って話が多かった記憶があります。

ただ、現在では当初の「誰もが持っている面白体験を話す」って感じでもなくなってきています。というのも、松本、千原ジュニア、宮川大介などレギュラーメンバーは固定されており、彼らもさすがに面白い体験のストックがなくなっているだろうからです。

そういえば初期は幼少期の家族の話が多かった

そんな体験のストックがなくなってきた今、レギュラー陣はどんな話をしているのか?これは

なんでもない日常をすべらない話として話しています

今や『すべらない話』は芸人の目線と話術を持ってすれば、なんでもない話からも面白い話ができる、というのが真骨頂になっている気がします。

前回の『すべらない話』を見た限りでは、すべらない話はざっくりと3つの種類に分けられると思いました。

  1. 純粋に面白い体験の話
  2. テクニックを使ったすべらない話
  3. キャラクターで笑わせる話

詳しくは上の記事を読んで欲しいんですが、すべらない話の常連の面白い芸人ってほとんどが2と3の合わせ技なんですよね。

キャラクターを持ってして、ちょっとしたことがあった日常を面白く切り取って話術で笑わせています。切り取る目線やキャラクター的個性と、出来事を面白く話す構成など喋りのテクニックですべらない話を作っています。

そういうのが素人のぼくでもなんとなく分かるようになったのは、『すべらない話』が司会者とかその場の流れに影響されない状態で話をするフォーマットだからです。なんというか、ほぼ同じ状態でみな戦っているので比較ができるんですよね。トークを比較して見られるようになりました。

この比較があってるかあっていないかは置いといて、このフォーマットのおかげで、ただ「面白かった」だけじゃなく、素人にも芸人の面白さだけじゃなくて凄さまで伝わるようになってきたんです。

これは若い頃から「芸人はすごいねん」と芸人の地位向上を訴えていた松本人志の思惑通りな気もします。

今や芸人の地位が上がりすぎて、公共性を求められたりもしてるけど

芸人ってそういう話をどこで作っているのかっていうと深夜ラジオが一つあると思います。数年前MVSをとった春日の話は『オードリーのオールナイトニッポン』ですでに話されていたエピソードトークをより洗練させたものでした。

で、今週のTBSラジオ『ハライチのターン』を聞いていてまさにすべらない話になるのかも、というか、なんでもない話題で延々面白く話す芸人の凄さを感じました。

番組冒頭の方の時事ネタニュースでマクドナルドの「一番好きなバーガーは何?」って話題になったんですよね。

澤部がダブルチーズバーガーと答えると岩井は思わず笑ってしまった、って感じの馬鹿にした笑いともに「バカなんじゃないの?意味がわからない、チーズバーガー2段なだけ、言葉の響きが面白い」などと難癖をつけていたんですね。

ダブルチーズバーガーはマックの人気メニューです。一番好きと言ってもまあ妥当だし普通のこと。なので岩井のツッコミは屁理屈なんですが、これこそが笑いで。普通との目線のズレで、そのズレ方がおもしろかった。

「おれはダブルチーズバーガー好き」「おれはてりやきバーガーが好き」『マックって美味しいよねー』みたいな普通の会話にならないんですよ。

それでいて、岩井の言う、ダブルチーズバーガー好きを笑っちゃう理由もちょっとわかるところもあるからより可笑しくなってくるんですよね。

岩井曰く、ダブルチーズバーカーの「量をいっぱい食べたい感」が面白いと。牛丼屋のメニューで何が好き?と聞かれ、牛丼と答えるのではなく、「牛丼の特盛り」と言われたような感じになると言っていて、そう聞くとなんかちょっと岩井理論もわかるなって感じにもなって。

ダブチ派澤部とダブチ好きを馬鹿にする岩井とのどうでも良い論争が起きていました。澤部もきっちりと岩井と戦うのがいいんですよね。そんな些細なことで感情を出しているのが徐々に面白くなってきます。

ほんと、なんでもない話題に岩井の目線だけで波風を立てて笑いが起きていて、さすが芸人だなあって思いました。岩井は『僕の人生には事件が起きない』ってエッセイが売れているようですが、事件が起きないからこそ、自分で事件を起こして笑いを作っているんですね。

どうでもいいことに感情剥き出しにするのはホント面白い

まあ長々と書きましたが、『すべらない話』が出てきて芸人のトーク力が比較できるようになって、芸人の凄さがさらに伝わるようになった。すべらない話の源泉は芸人が日常を語るラジオにある、ラジオはおもしろい!って話でした。

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