カップラーメンに菓子パンはアリかナシか？ぼくが出会ってきた食に対する偏見の話

＜数年前に旧ブログに書いた記事です＞

差し入れのセンスがない

最近、「差し入れのセンスがない」という話をしている人がいた。

よくよく聞いてみると、工場で働いていて残業が深夜まで続いた時に上司に差し入れをしてもらったのだが、その差し入れのセンスがなかったとその人は嘆いていた。

「今の会社じゃそもそも差し入れしてくれるような人いないじゃないですか。差し入れしてもらえるだけいい職場ですね」なんつって話をしていたのだけど、その人は「まあそうなんだけど、それにしてもセンスがなかった」と繰り返した。

問題の差し入れというのは
人数分のカップラーメンと菓子パン。

体力的に疲れている肉体労働者に対しては悪くない気がするが、その人は菓子パンに引っかかったようだ。

カップラーメンならおにぎりだろ
という発想があるらしい。カップラーメンと甘い菓子パンの組み合わせはありえないというのだ。

この話は「上司の対応がありえなくてムカつく話」をしていた流れで話された話だ。

「そういえばこんなおこともあったよ〜ありえなくない？」という感じで同意を求められた話の一つだったのだが、ぼくはちょっと引っかかってしまった。

そもそも差し入れがありがたすぎる、買い出し先にそれしかなかったのかもしれない、ということはここでは置いておいて、食だけに話を絞ると、ぼくにはカップラーメンに菓子パンの何がいけないのかわからない。

ぼくは全然アリだなと思った。もちろんおにぎりでもいいけど、菓子パンでもいい。

しょっぱいものを食べた後に甘い菓子パンを食べてコーヒーで締めるということはいつも僕はやっていることなので、なんら違和感はないのだ。

でもその工場ではみんなで食べ合わせが悪いと文句を言いながら食べていたらしい。主食のカップラーメンを食べた後でデザートとして菓子パンを食べるんじゃダメなんだろうか。

こんな風に食に対する考え方は人それぞれだ。

そういえば今のガテン系の会社で過去、ぼくは食に対する偏見のようなものに何度か出会っている。

仕事の合間にマクドナルドに寄りドライブスルーで注文するときに、ぼくはなんにするか聞かれフィレオフィッシュと答えた。

すると同乗しているおっさんが「フィレオフィッシュ！？マックに来てフィレオフィッシュ！？」と1トーン上がった声とボリュームで突っ込んできた。

続いて「フィレオフィッシュなんか食べたことないわー」と言われた。おっさんは確かてりやきマックかビッグマックだった。

まあぼくもマックに行くと大体テリヤキバーガーかビッグマックかダブルチーズだったりはするんだけど、その日はなんかフィレオフィッシュの気分だった。すごく驚かれたのでびっくりした。

仕事終わりに家系ラーメンチェーンの山岡家に行ったときのこと。店員にラーメンのお好みはどうしますかと聞かれ、「油少なめで」と答えた。

するとおっさんが横から「油少なめ！？そんなのあるの！？」とこれまた1トーン上がった声とボリュームで突っ込んで来た。

ラーメンを待つ間は油少なめのラーメンなんかうまいわけないやろアホか的な話をだらっとされた。（関西人だった）

ぼくはいつも油少なめを頼むわけじゃないけど、その日は付き合いで山岡家に行くことになって、普段は好きなんだけどその日はガッツリラーメンの気分じゃなかったので油少なめにしてみたのだ。

フィレオフィッシュは商品としてちゃんと生き残っているものだし、油の量の調整もお好みでやる人がいるから残っているサービスだ。だから利用する人はたくさんいるはずだ。

けれどもそのコミュニティーでそれを利用しない人が大多数だった場合、ぼくは相対的に珍しい人になってしまう。ちょっと目立ってしまう。そんな目立ち方は嫌だ。

自分は普通に好みを選んでいるだけなのに、周りの了見が狭いとたちまち浮いてしまうのだ。

まあなんというか自分も含めてだけど、偏見ってあるよなあと思う。何にしても、知らないで決めつけるのは良くない。