山崎寿人さんの『年収100万円の豊かな節約生活術 』という本を読みました。
ぼくはいい年こいてフリーターのちゃらんぽらんなので、こういう本は興味あるんですよねー
「年収100万??そんで豊か?どういうことなん?」って思ったんですが、年収100万の豊かな生活にはカラクリがありました。
20年間働かないプータロー人生
著者の山崎寿人さんは30歳まで一流企業などで働いていて、それからの20年間は定職につくこともなくプータローの人生を満喫している51歳独身男性。
「早期リタイヤを実現した」ってわけでもないようなのですが、タイトルの通り年収100万の節約生活で人生を謳歌している様子。この本ではそんな山崎さんの生活術が明かされています。
つまり、低コストで幸せに生きられる方法を解いた本です。
山崎さんの人生は自由気ままで「早くこれになりたい」って思うような理想の人生でした。
趣味の料理に没頭し、食べたいものをたらふく食べ、好きなことに明け暮れる毎日。自家製のハーブティーを飲みながら、好みの音楽をBGMに、読書やPCでの調べ物にふける午後のひととき。脳を目一杯開放し、放し飼いのようにして好き勝手遊ばせる至福の時間。決まった予定は何もないし、眠くなったら床につき、目が覚めたら起きればよい。そのうえ、家は毎週のように、気の置けない友人たちで大賑わい……ここでは常に時間がゆったりと流れ、過ぎゆく一瞬一瞬を心ゆくまで味わい尽くしながら生きていられるのだ。
山崎寿人『年収100万円の豊かな節約生活術』
これでプータロー、つまり働いてないって無敵かよって話ですよね。そんなことがありえるのか、なんとも興味深い本です。
なにこの理想的な人生
100万円の収入源は??
本のタイトルから分かるのは必要最低限の稼ぎでも豊かに生きる方法があるよってことです。でもまず最初に気になるのが、プータローと言っているのに年収100万円あるという収入源ですよね。
これがなんとも拍子抜けなカラクリで。
なんと山崎さんの収入源は親御さんの残したマンションの家賃収入です。そうです不労所得ってヤツです。なんじゃそらって思ってぼくは正直この本を離脱しそうになりました。
なんというか、勝手な期待ではあるんですけど、ぼくが知らなかったような新しい働き方だったりノンストレスで最低限食っていける方法があるのかななんて思っていたので、あまりに拍子抜けでした。
ぼくはこの本を読む前の期待として「満足できる生活と収入のバランスをとった結果が100万円だった、100万で十分幸せになれる、こんな働き方で必要最低限の収入を得ている」みたいな話だと思っていたんですよねー。勝手な期待でした。
ただ、少額ですがネットで稼げる方法だったり治験のアルバイトで稼いだ実体験なども書いてあったりはします。
不労所得は強すぎる、不労所得は強すぎるよ…
節約をゲーム化する
著者の節約生活術のキモは節約をゲーム化することでした。不労所得で収入は決まっているので、その範囲でいかに幸せに暮らせるかゲームをしているんですね。
”ルールとして月3万円という制約を設け、その中でいかに幸福になれるか”を追求するゲーム———となれば、最高点は、「節約すればするほど生活が豊かになるような方策を見つけること」に与えられることになろうか。
山崎寿人『年収100万円の豊かな節約生活術』
節約をゲーム化できるか、これができるかどうかでこの本が参考になるかならないか分かれると思います。
ぼくにはちょっと難しいかなーと思いました。文章からはまったく苦もなく楽しそうにやっているように思えたんですが、本当に色々しっかりしている人じゃないと無理そうな感じで。
例えば、スーパーのチラシを過去3ヶ月分保存しておいてどのくらいお得なのか確認できるようにしておいたり、特売日などの把握はもちろんのこと、何店舗かを回っての買い物など、1円でも安く済ませるための労力が詰まっていました。
まあ、ゲームでも無駄のないルートで最大効率化できるように考えたりしますが、それを現実でもやるって話ですね。
普通にやるよりも得できると嬉しかったりしますが、そのための情報入手管理の時間と労力と、なにも考えないでできる方の時間と労力を天秤にかけると、前者はどうにも「面倒っっ!」ってなってやらないんですよね。
一回でも面倒だと思って散財してしまったらこれまでの努力が無駄になるし、、そう、ゲームって突如としてインフレが起きますよね。
ある日突然「これまでの努力はなんだったんだ、、」って日が来ます。ゲームなら運営次第なので自分にはどうにもなりませんが、現実ならインフレを自分で起こしてしまう可能性があります。
自制心が試されます。キビシイ。
自分の財政事情をシビアにゲーム化して考えられればできる人もたくさんいるのだろうと思います。どうにもぼくはゲームも財政ガバガバ人間というか適当マンなのでむずいなと。自分ルールなんてすぐ破ってしまいます。
面倒なことはできるだけやらないようにして時間を稼いでその時間で自分の趣味がしたいと思ってしまいます。
でも工夫は楽しいので自分にできることから始めるのはありだなと思いました。著者のやり方、考え方を少しなら取り入れられます。
自制心が強くないと難しい!!
さいごに、趣味が料理!これがデカイ!
『年収100万円の豊かな節約生活術 』を読んでいて「趣味が料理だからできるんだろうな」って思うことが多かったです。(ちなみにレシピ本としても使えると思います、ぼくは料理しないからわからないけど、名店の味を再現できる本格的なレシピがいっぱいです)
「こんなに安くこんなに美味しい料理ができた」っていう喜びは幸せに直結しているし、もちろん節約にも直結しています。美味しい料理が出るから仲間も集まってきてたまり場になる。だから豊かで楽しくできるんだろうなって。
そう考えると、衣食住のどれかが趣味に当てはまる人は、この本の生活が狙えるのかもしれないなーと思いました。
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