えらいてんちょう『しょぼい企業で生きていく』がネットで無料だったので読んでみた

えらいてんちょうという方の『しょぼい起業で生きていく』という本を読みました。

ぼくはこの本をネットで全ページ無料公開されたということで知りました。しょぼい起業というワードが新鮮で「無料なら目を通してみるかー」という軽い気持ちで読み始めたら面白かったという感じです。

ネットで全ページ無料公開が流行る?

『しょぼい起業で生きていく』はnoteというウェブメディアで全ページ無料公開されていました。

最近はキングコングの西野さんの『新世界』が全ページ無料公開されて、「時代は無料公開なのか?なんという無課金に優しい世界だ!」と嬉しく思っていたんですがそんな甘い話はなく。

1日だけ!期間限定の無料公開

『しょぼい起業で生きていく』の全ページ無料公開は期間限定という条件付きでした。で、その期限の予告はなかったんですね。

というわけでぼくはとりあえず急いで読んだんですが、これが正解でした。なんと無料公開は1日だけでした。。

なので残念ながら現在は読めません。もしかしたらまた期間限定で無料公開というのがあるのかもしれませんが。

本当の意味でのネットでの立ち読み

この本の無料公開は、ネット上で読んでもらう機会を設けて、その上で買ってもらうという狙いですね。

期間限定がたったの1日だけなんて思っていた人は少ないでしょう。多くの人が立ち読み程度しか読まなかったはず。

次の日また読もうとページにアクセスすると無料期間が終わっている。「うーん、続き読みたい、しょうがない買うか!」という流れを作っています。

これって立ち読みっぽいですよね。

これまで電子書籍は立ち読みという仕組みはありましたが、それは最初の10ページ程度。リアル書店でできるような「パラパラとめくって気になったところだけ読む」ということができませんでした。

これをできるようにしたのが今回の無料公開だと言えます。

全文公開されているので、ダーッとスクロールしていって気になったところを拾い読みできます。ただ、1冊読むほどはかなりの根気がいる。

まさに本屋で立ち読したときの感覚を思い出しました。

宣伝効果は抜群

1500円ほどの本が無料ともなると、ぼくのような暇人はとりあえず読みたくなります。本屋に平積みにされていたとしても手に取らないような本であっても、無料と言われると「どれどれ読んでみるか」という気持ちになりますね。

ぼくは著者のことを知らなかったし、この本の存在も知らなかったですが「無料公開されている」と Twitterで話題になっていたので知りました。

ぼくのように、こういうことでもないと読まなかった人が相当数この本を読んだと思います。

ウェブで本の無料公開という手法は宣伝効果抜群です。

限定は強い気がする

さらに期間限定で無料となると、「今すぐ読まなきゃ損だ!」と思っちゃうんですよねー。興味なかった本を読むって結構なコストなのに。お金払って買った本は積ん読状態なのに。

今の時代、娯楽がたくさんあって、そのたくさんの娯楽がスマホに集約されています。

となると、本という娯楽の戦う相手は、スマホ上のyoutubeとかSNSとかソシャゲとかLINEとかになるんですね。これはキンコン西野さんが言っていて、なるほどなと思いました。

本は、面白い本とそうでない本とで戦っているのではなく、スマホのアプリと戦っているんです。

つまり、時間の奪い合いをやっているわけです。ならば、本の出来、内容で戦う前に、まず本に目を向けさせなけりゃならない。

そんな中で期間限定公開というのは強いです。限定なら見てみようってほとんどの人が思うんじゃないでしょうか。

無料限定公開は、人々のスマホ時間を一旦は本の方に向けることができます。

この手法が流行れば、ぼくのような無課金気質な人は飛び付くし、そういう人は多いんじゃないかと思います。

しょぼい起業で生きていく

さてさて、ここからは本の感想です。

まず、「しょぼい起業」というワードセンスが抜群ですよね。このワードに惹かれて無料ということもあってぼくは興味を持ちました。

しょぼい起業という言葉からは、よくある意識高い系の起業とかではなく、なんか楽そうな、誰でもできそうな雰囲気を感じます。ちょっと知りたいなって思う言葉ですよね。

しょぼい起業とは何か

著者のえらいてんちょうさんが提唱する「しょぼい起業」というのはお金をかけないで起業するという考え方です。ポイントは次の通り。

  • 趣味程度で小さく始める
  • 自分の生活を収益化する
  • 店舗に住む

とにかくリスクを減らしに減らして起業しようという考え方です。

この本を読んでいてぼくが思ったのは、しょぼい起業とは、ネット時代に始まった「ネットで低リスクで仕事を始める」というのものリアル店舗版だなと。

失敗込みというか、失敗しても大丈夫だし、そもそも失敗なんてない、なぜならリスクがないからという考え方です。

リスクなく始めるのが大前提です。

しょぼい起業のメソッド

しょぼい起業に必要なのは、そもそも起業を高いハードルと思わないことかなと思います。

えらいてんちょうさんが始めたのはリサイクルショップ。家にあるものをただ売るだけです。

メルカリやヤフオクでできることですが、それで実店舗を出して店を経営していくんです。

これで普通に衣食住足りて生きていくには不安を感じますが、徹底的にリスクを減らしてこれを実現するんですね。

例えば、店に住めば自分の住居の家賃は必要ありません。内装もこだわらず、貰い物でOK。極力コストをかけずに店を開きます。

こう考えると、「起業には最低限これくらい必要だ」という経費がぐんと下がります。つまり始めやすい。

そしてとりあえず開店してみて、どんどん修正していくスタンスでした。これができるのも低コストで始めるからです。

そもそも商売自体もリサイクルショップからバーになり塾になったりとどんどん変わっていました。

周りに合わせて柔軟に変化させているようでした。

しょぼい起業は難しい?

しょぼい起業で大事なのは、リアル店舗を出すため、人とのつながりを大切にするということです。

店を出すのはほどほどに人が行き交う場所を選びます。そして毎日店を開けておくことが重要。地域の人に認知してもらうためですね。

そうなると必要になるのがコミュニケーション能力です。ぼくはしょぼい起業ではここが一番高いハードルだなと思いました。

えらいてんちょうさんは、地域住民の方と仲良くなったりして、店に人がいつも集まっている状態が大切だと説いています。

集まる人たちは店のサービスを求めて集まるわけじゃなく、居心地の良さや面白さなどの金銭以外の、つまり人の繋がりで集まるということですね。お客さんというよりは同志のような感じかもしれません。今の時代っぽいですね。

これが成立するには店主の人間的な魅力だったりコミュニケーション能力が必須だと思います。でも、この点については『しょぼい起業で生きていく』内ではそれほど詳しくは語られていませんでした。

そういえばこの本の冒頭で語られる、えらいてんちょうさんが起業した理由は「会社勤めがつらかった」「人間関係が煩わしい」でもなく「朝起きれないから」です。

多分、えらいてんちょうさんはコミュニケーションが得意な人なんでしょうね。ちなみに数字にも強いようで、経営能力がそもそも備わっているようでした。

今後、しょぼい起業は増えていく

この本を読み終えて、今後はしょぼい起業は増えていくんじゃないなかと思いました。なぜならスマホ世代が働き始めるからです。

これだけSNSが浸透すると、個人でもできることが増えてきたと肌感覚でわかります。

で、スマホ世代はぼくみたいに「そうなってきたとわかる」んじゃなくて「最初からそう思っている」はずです。

自由に働けるという空気と、人生を楽しむ上で必ずしもお金が必要じゃないとわかっている人が増えている気がします。

えらいてんちょうさんの『しょぼい起業で生きていく』を読んで改めて、今の時代は個人でも色々なことがやりやすくなっているんだなあと感じました。

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