2018/19シーズンの第2節、バジャドリード対バルセロナの試合が今朝行われました。
新しいシーズンは始まったばかり、昇格組のバジャドリードのホームのエスタディオ・ホセ・ソリージャに乗り込んだバルセロナは1-0で辛くも勝利。
この試合はピッチの芝を張ったのがなんとこの試合の4日前!ということで見たこともないくらいふっかふかのピッチでした。芝が根付いていないんですね。
パスサッカーで切り崩すスタイルのバルセロナにとっては非常に難しい試合になりました。
バルサのスタメン
57’デンベレ⚽️
(76’デンベレ→アルトゥーロ・ビダル、84’コウチーニョ→マルコム、90’スアレス→ムニル)
アラベスとのホームでの開幕戦とはスタメンは変わりましたが、今シーズンのベストメンバーはまあ現状これになるだろうなというオーソドックスな11人になりました。
デンベレがゴール
デンベレは昨シーズンからスピードやテクニックは見せていたのですが、怪我もあり今ひとつでした。
それが今シーズンではそのテクニックを活かす方法を見つけたか、のびのびとプレーしていました。この試合では一番シュートを放っていたし、その一つがゴールに結びつきました。
デンベレは両利きとはいえ、PKなどは左足で蹴るようで、やはり右サイドの方が得意なのかも?という風にこれまで僕には見えていたんですが、今日のように左でも十分に活躍できる実力があるなと。
相手の右センターバックと右サイドバックの間にうまく入ってきていて、そこからよくボールに絡み、コウチーニョ、ジョルディ・アルバと共に左サイドの攻撃を活性化させていました。
今シーズンのデンベレはやってくれるんじゃないかと思いますね。
スアレスが重い
この試合も開幕戦も、そしてその前のスーペルコパのセビージャ戦も、今シーズンのスアレスは動きが重いですね。
ウルグアイ代表としてベスト8まで残りスタメンでフルに戦っていたスアレスなので、まだ疲れが残っているのかもしれません。それと共に年齢からくる運動量の低下がファンからは指摘されたりしているようです。
心なしか、体もちょっと大きく太く見える気がしました。年齢か、ワールドカップの疲れか、どちらが原因かわかりませんがコンディションが悪いのは間違いないですね。
今シーズンはスアレスで回せるのかというところがバルセロナのポイントになっていきそうです。
リーガ・エスパニョーラでもVARが導入される
ロシアワールドカップで使われていてまだ記憶に新しいVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)という新システム。こちらは今シーズンのリーガでも導入されています。
リーガ・エスパニョーラでは、W杯と違って主審がいちいち問題箇所の映像を確認しに行くのではなく、VAR側の審判がジャッジを下し、その結果を主審に無線で連絡するというシステムになっています。
これだとW杯よりも時間短縮になります。W杯は主審がいちいちピッチの外まで走っていって映像を見に行ってそこで主審が判断していたので主審の負担が大きいのと、単純に時間がかかってしまって試合が止まっている時間が長かったんですよね。
これが多少改善されたのがリーガでの運用方法だといえます。が、それでも試合は止まってしまうので、まだ慣れない感じがしますね。
バジャドリード対バルセロナの試合ではこのVARが大活躍しました。
スアレスのゴールがオフサイド
1-0でバルセロナがリードしていた後半、一見ゴールに見えたスアレスのシュートが、VARの判定によってオフサイド判定されました。
これはそもそもラインズマンもオフサイド判定をしていたのでVARの必要はなかったプレー。でも、ゴールしたつもりのスアレスとバルセロナファンは納得がいきません。微妙な判定だと主審が判断したようで、VARが使われました。
実際に映像で、その瞬間の静止画を見てみるとほんの靴一つ分だけ、スアレスの足が前に出ていました。というわけでラインズマンの判定通りオフサイドとなります。
これを見せられることによって、バルサファンとしても納得できるのでVARの導入は良いことだなと。
昨シーズンまではVARが無くとも映像だけはテレビで出るから「判定間違ってるじゃん!」ということが結構ありました。そんなことがVAR導入でなくなりますね。
バジャドリードの同点ゴールが取り消しに
1-0でこのままバルサ勝利かと思われた後半アディショナルタイムにバジャドリードが右サイドを切り崩し同点ゴールをあげます。
土壇場の同点劇にゴールを決めた選手はユニホームを脱いで喜びます(しかしなんでサッカー選手ってユニ脱いで喜ぶんすかね、酒飲んだら脱ぐタイプの人なのかな)
しかし、ここでまたまたVAR発動。このゴールは取り消しになりました。
速いクロスボールを頭でダイレクトで合わせたスピード感のあるプレーだったので、こちらも見ていたらゴールだなと思ったシーンでした。しかしVARで見るとやはりゴールを決めた選手がオフサイドポジションでした。
んで、このプレーでもラインズマンは旗を上げていたようで、この試合でのラインズマンの質はめちゃくちゃ高かったということも言えますね。
見たことがないくらいふっかふかの芝のピッチ
バジャドリードのホームでのこの試合、とにかくピッチ状態が悪かったです。冒頭にも書きましたが、このスタジアムの芝を張ったのがこの試合の4日前だというのです。なんともお粗末な状況ですよ。
バジャドリードもこのことは事前にわかっていたようで(当たり前か)「4節まではホームの試合を組まないでくれ」とリーガ運営の方に言っていたようです。しかしそんな主張が通るわけもなく、ふっかふかのピッチのままに試合が始まってしまいました。
選手がちょっと踏ん張っただけでも芝が大きくめくれあがっていました。4日前ということで本当に芝が根付いていない感じが見て取れました。「ただ敷き詰めただけなんじゃないの?」とさえ疑ってしまうレベル。
試合中に選手がめくれた芝を直すという珍しいシーンが結構見られました。が、どんどんめくれてしまうので、試合が進むにつれてピッチはボコボコに。
そんなピッチのせいでのピンチもチャンスも起きていました。ピッチ状態の悪さが試合に大きく影響を及ぼしていました。
立ち足が踏ん張れないから腰を入れて蹴れないのでボールが浮いてしまったり、ゴロのパスが芝の凸凹で方向が変わってしまったり。パスサッカーで切り崩すバルサにとっては最悪のピッチコンディションだったと言えます。
踏ん張れないと同時に踏ん張ると滑ってしまうので怪我も心配。見ていてヒヤヒヤの試合でした。
バジャドリードの新たなバルサ対策?
バルサの対戦相手がホームでバルサを迎え撃つときにバルサ対策としてやるのが、「芝を長くする」「水を撒かない」というものです。
スペインリーグは美しいパスサッカーが特徴のリーグでもあります。それが文化でもあると思います。そのため、ピッチの芝は短めにして水をたくさん撒くんです。こうすることでボールがよく転がるようになります。ボールが走るようになる、といいますね。
そんなリーグの特徴を最も表現しているのがバルサのパスサッカーです。だからこそ、逆に、芝を長くして水を撒かないというのがバルサ対策になるわけですね。
こうすることでボールが走らなくなり、バルサの強みであるパスのコンビネーションにリズムが出てこないのです。
この試合を見ていると、そんなバルサ対策の新しい手法としてバジャドリードが芝を根付かせないでふっかふかのピッチにする技を使ってきたんじゃないかと思ってしまいました。
まあこれは冗談ですが、それくらいバルサの選手はいつも通りのパスサッカーのリズムを出せなかったですね。
おわり
僕はリーガをここ数年見ていますが、こんなピッチ状態での試合は初めて見ました。こんな世界的なリーグでの試合でこんなにひどいピッチ状態というのは他でもそうそうなかったんじゃなかろうかと思います。
この試合後にピケが「サッカーをやるような状況じゃなかった」とインタビューで振り返っています。
こんなピッチ状況もあって、なかなか思うように点も入らずに焦れた試合でした。でも、こんな運の要素も強いような試合を落とさなかったのは大きいですね。バルサは開幕2連勝。まずまずの立ち上がりです。
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