プロフィール

働きたくないアラフォー子供部屋おじさん。
音楽専門卒→フリーターバンドマン、夜勤15年→無職へ。
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コミュ障具合やよし、ただし松たか子に限る【岩井俊二監督『四月物語』】

映画

どうも、無職の
右枝@eda_kokonikakuです

久しぶりに映画を見ました
見たのは今年の四月限定で
YouTube無料公開していた
岩井俊二監督作品の『四月物語』です

四月物語

四月物語は1998年公開の
主演・松たか子、
監督・岩井俊二の映画です

北海道の田舎から大学に通うために
上京した主人公・卯月の
新生活の戸惑いを描いています

中二病を共にした作家

ぼくは学生の頃によく
岩井俊二作品を見ていました

最初はなんだったか、
浅野忠信にハマって
『ピクニック』を見て
そこから岩井俊二にハマって
当時見れたものはだいたい見た気がします

中でも
『リリイ・シュシュのすべて』が好きで
DVDまで買いました
ツタヤで借りて見たあとで買いました
なんでなんだろう
買ったけどその後あんまりみていません
あと、本も買って
それはよく覚えています
2chのスレをそのまま本にしたような
形式で当時斬新だった気がします

なんで岩井俊二が好きかっていうと
ピクニックのラストが好きで、
そのあと見たundoも
なんか異質なものを見た!ってな感じで
心を掴まれて中二心に火がついて
のめり込んだ記憶
があります

まあ、なんか上手く言えないけど
雰囲気が好きなんですよね映像の感じが

それで当時岩井作品はほとんど見ていて
なぜか見ていないのが
四月物語だったんですよね

それを今回、YouTubeで見つけて
思い出したんです
岩井俊二監督の新作の宣伝として
四月物語が四月の間だけ
限定で無料公開されていたので
見たわけです

最近はスマホ中毒で
日々更新される雑多な情報ばかり
目にしてしまうので
映画を見る集中力がないんですが
限定公開ということで見れました
この機を逃すと
一生見ないだろうなって思って

雰囲気映画

久しぶりに見た岩井俊二映画は
やはり岩井俊二映画でした
雰囲気映画ですね
なんか雰囲気いいんですよ

だけど今のスマホの超超情報化社会に
慣れきったぼくが見ると
「うん、それで?どうなっていくの?」
みたいな「次の展開はよ」的な
目線で見てしまって、
そうすると「あれ?これはもしや
何も起こらないのでは?」
っていう感じでなんか、
最初は心配しました

知ってる俳優が出てくるけど
ことごとくちょい役で終わっていくので
この物語のどこが膨らんでいくんだ?
っていう、まじで何もないのか?
っていう心配
がありました

ただ、じっくり見させるというか、
辛抱強く見るとやっぱり映像から
読み取れることはたくさんありますね

っていうかこれって岩井俊二映画関係なく、
僕が映画の見方を忘れているから
そうなってしまったのかも
とも思いますね
なんか最初はセリフも少なく
ただすんなり流れていく映像を
じっとして見れない感じでした

それが、主人公が入った
小さな書店の雰囲気とかを見て
「ああ昔はこんな店あったよなぁ」
って懐かしみながら、
自分の記憶と重ねて見る感じもあって
それがとても心地よかったです

立ち読みが許されていて、
でもそれほど混んでなかったり
「ああ、この薄暗さの本屋あったなー!」
って思ってめちゃくちゃ懐かしかったです

20年くらい前って
薄暗い本屋ありましたよね
今はLEDだから明るくなったし、
そもそも小さな本屋がない、、

その本屋の光の感じが
めちゃくちゃよかったです
北野ブルーみたいな感じで
岩井ライトみたいなの
ある気がしますね

なんか岩井俊二の映像だなー
懐かしいなーって思いました
映像のことなんもわからんけど

コミュ障具合やよし、ただし松たか子に限る

松たか子演じる卯月は
明るい性格だと自己紹介するわりに
初めての都会に戸惑うコミュ障女子
でした

なんかねコミュ障具合に
めちゃくちゃ共感するんですよね
上手くその場で瞬間瞬間で
会話を返していきたいのに、
まだ心開けてない相手には
言葉が出てこなかったり、、、
あれって相手のことがわからないから
言葉選びまくっちゃって
答える瞬間を逃していくんですよね

あとは気の利いたこと言おうと思って考えて
頭がいっぱいになっちゃって
普通のことすら言えない、みたいな

お隣さんに
「カレー作りすぎたんでどうです?」
って頑張って声かけるも一度は拒否され、
でもちょっと経ったら「やっぱり頂くわ」
ってお隣さんがきてくれて、
でもその時には自分は実家の家族と
電話してる最中だったから
上手くいかない感じとか、
なんか共感性羞恥でしたっけ?
自分がそれに似た状況になってしまって
歯痒かったことを思い出したりしました
その上手くいかなさわかるわーって

1年間で数回しか連絡取らないのに、
普段人と話してる時なんてないのに
そんな日に限って他の人も重なる、的な、
いやそんなんじゃないんだよ
普段の毎日は凪でまじ暇人なんだよ、
もっと声かけてくれよ、
全然遊び相手いないんだよ、的なね

そんな感じでコミュ障具合が
とても良かったです
まあでも、共感したからこそ思うんですが、
こんな感じの人間関係でも
松たか子がやってるんだから
そりゃ人生上手くいくよなって思いますよね
そりゃみんなまず優しく
接してくれるよなっていう
プラスからのスタート
人生なわけです

このような
コミュニケーションのうまくいかなさを
見た目の汚い男がやるのと
美少女がやるのとでは雲泥の差なのでね

キレキレ時代の松たか子を切り取った素晴らしい映画

というわけで『四月物語』の感想でした

まあとにかく映像が良いです
松たか子が良いですかわいい

キレキレ時代の松たか子を
切り取った功績は
素晴らしいと言わざるを得ません

雨に降られて髪が濡れる松たか子が
めちゃくちゃ可愛かったです

田舎から出てきた初々しい女の子の
これ以上ないハマり役っていう感じでした

そういや最近見たタモリ倶楽部に出てた
松たか子も良かったなぁ
いい歳の取り方をしている女優ですね

人生これから色々起きるよね
っていう前の段階の、
まさに四月の話なので、
人が汚れていく前の話なので、
物語がこうなってうお〜!
この展開すごい!とか全くないんだけど
松たか子を見ているだけで満足な映画でした

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