<数年前に旧ブログに書いた記事です>
日本人の効率の悪さが一目でわかるイラストというのがネットで話題になっていた。見てみたらまるっきりうちの会社の環境と当てはまっていて笑った。
まずはこの下のページの画像集を見てもらいたい。ここから話を進めよう。
人にものを教える時の伝え方
このイラストの左側の新人君が発達障害で、そういう人には右側のように対応すべしということであるならば、僕も発達障害ということになる。
まあそれはさておき、ともかく、このイラストが示しているのは、人にものを教える時のコミュニケーションの重要性である。
あなたはこの画像集の左側の悪い例のように、「言葉足らずの説明で仕事を任され失敗し怒られる」という経験はないだろうか?経験がなかったとしても共感しないだろうか?
僕は経験がある。ちなみに僕が働いているブルーカラーの仕事の職場では、このイラストの悪い例の全てが当てはまる。これは教える側のコミュニケーションの問題なのだ。この画像集の左側のような教え方をしていては人は育たない。
教える側の想像力の問題
http://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-10357.html
これはコミュニケーションの問題であるとか、言葉足らずが問題だとか言える。伝え方の問題が大きい。
本質的な問題は想像力の欠如だと思う。教える側が、何にも知らない新人の立場を想像できていないのだ。自分はずっとやっている仕事で当たり前になっていて、その主観が強い上で教えてしまっている。
教える側の人は、まず、新人は分からないということを分からないといけない。
上にあげた一番目のイラストに出てくる「てきとうに」や「普通に考えて」は、教える側の常識の範疇の「適当」や「普通」である。そして教える側の人の常識というのは、新人に教える立場になるくらい長い間その業界にいて出来上がった常識である。
教える側は、その業界が初めての人に対しては、「そもそも常識などない」という想像力を持つことから始めないといけない。
さらには、長年同じ職場で働いていて自分が当たり前にやっていることはこの業界だけのことなのか、それとも一般常識的なことなのか、切り分けて考える必要がある。一般常識と業界の常識を並列に語っていることが意外にあるのだ。ここは注意しないといけない。
一般常識であるならば、「てきとうに」や「普通に考えて」は誤差の範囲でおさまるはずだ。それが出来なければ「一般常識のない奴が入ってきた」という認識を持てばよいだけの話。これは業務とはまた別の問題なわけである。
教える側の人のミッションは、一般常識ではないその業界の常識である「適当」や「普通」を教えることだ。それをただ言葉でそのまま「てきとうに」で伝わると考えるのはおかしい。新人にそんな言葉だけで伝わると思っていることが問題だ。
狭い世界でずっと生きていると、こういう風に想像力が失われることが起こりやすいのではないかと思う。その業界だけの常識に囚われすぎてしまうのだ。
おわり
この4枚のイラスト「一目瞭然」「向き不向き」「順番付け」「指示系統」とも、本当に全てうちの職場に当てはまるので驚いている。非常にわかりやすい画像集だ。
「向き不向き」だけはコミュニケーションの前に会社の方針の問題だからケースバイケースなところがあるけど、それ以外はちょっとしたコミュニケーション、一声かける程度でも解決できる簡単な問題である。
ただ職人は口下手である。口下手というか喋らない。必要以上に喋らないというか、喋らなさすぎる。指示しなくても暗黙の了解で皆動けて現場が回るということにどこか優越感を感じているきらいがある。うちの会社の場合はその精神をまず叩き直さないと効率の悪さは変わらないだろう。
最近話題になったニュース。これも同じ話↓
小籔千豊「“こっちでは当たり前、こういうもんやろ?”っていうのはハッキリ言って年上のエゴです」
<追記>
ぼくの職場はまさにこの
悪い例に当てはまる形で人を教育していた。
結果的には教える立場の社員だけが残り、
その下に社員は育たなかった。
世代的には断絶されている。
それでも人を使い捨てて
売り上げは年々上がって、
会社自体は少しづつ
大きくなっているようだ。
だからビジネス的には
成功なのかもしれない。
ただ、人が残らない不味さには
ようやく気付いたらしい。
まあぼくはもう辞めるから
どうでも良いけど、
気がつかないままじゃなくて
よかったなと思う。
コメント